子宮頸がん予防ワクチンの選び方

投稿日:2012年3月28日|カテゴリ:お知らせ, 医療情報

現在日本でうてる子宮頸がん予防ワクチンはサーバリックスとガーダシルの2種類です。どちらも一長一短がありますが,
さて、どっちがいいんでしょう?

サーバリックスはヒトパピローマウイルス(HPV)の16型と18型の予防ワクチンで、子宮頸がんを予防します。一方のガーダシルはHPV16型18型だけではなく、尖圭コンジローマの原因となる6型と11型も予防します。つまり、サーバリックスは子宮頸がん専門のワクチンで、ガーダシルは子宮頸がんと尖圭コンジローマの両方を予防するワクチンです。

また、サーバリックスはワクチンを接種したときに免疫に認識されやすくするためのアジュバントの性能が優れているため,接種するとき少し痛いことと,接種した後に数日間すこしぼーっとしたとおっしゃる方がすこしいらっしゃる反面、抗体価が20年以上持続すると言われています。当院で接種した方々からは特に痛かったとか,副作用で困ったということは聞いておりません。

ガーダシルは若干アジュバントを弱くしてあるようで,サーバリックスに比べると接種時の痛みが少ないと言われています。しかし、接種後約5年で抗体が検出限界以下になってしまうので、いつまで予防効果があるのか不安が残ります。

ハイリスク型HPVが感染してから子宮頸がんに発展するのに10年から20年かかるので、抗体価はできるだけ長く持続した方がいいのは当たり前です。そういう意味で、子宮頸がんの予防効果に限って言えば、現時点ではサーバリックスの方が優れていると言わざるを得ません。

海外の研究では「ガーダシルを接種した後に9年間1例も子宮頸がんを発病したひとがいない」とのことですので、今のところ9年は大丈夫なのかと言うところです。抗体価が測定限界以下でも,体内の免疫応答細胞がワクチンを記憶していて、実際にウイルスが入ってきたときに抗体を産生することも考えられますので、今後の研究を待たなければ、ガーダシルの本当の評価はできません。

そこで、「どっちがいいの?」とよく聞かれますが,上記のデータをもとに,当院では以下のようにお勧めしていますが、学会の公式見解ではありませんし、どちらのメーカーに媚を売るものでもありません。

セクシャルデビュー前の、中学生や高校生には副作用が少なくて子宮頸がんと尖圭コンジローマも予防することが期待できるガーダシルをお勧め致します。反対に,成人でとくに性行為の経験がある方には、すでに6型11型のHPVは既に感染している可能性が高いので,子宮頸がんの予防効果に優れたサーバリックスをお勧めしています。

上記は当院の見解ですので、ご要望によってご希望のワクチンを接種致しますから,お気軽にお申し出ください。
なお、ワクチンは常に在庫がある訳ではありませんので,2〜3日前にお電話でご予約いただくか、直接当院窓口にお申し出いただければ,専用の問診票をお渡し致します。