STDの診断と治療の最高峰の研究学会、日本性感染症学会雑誌にこのたび同時に2通の論文を掲載することになりました。
1通は「イミキモドCrの治療経験」と題して、今話題の尖圭コンジローマ治療薬「ベセルナCr5%」の治療経験です。本剤はすでに世界各国で承認発売され ていますが、日本では使用経験が少なく、実臨床での治療成績の発表はこの論文が初めてです。しかも、本論文は治療成績にとどまらず、有効性と安全性を両立 すべく当院で行ってきた取り組みについて発表していますので各方面から高いご評価をいただいております。
2通めは、「女性Mycoplasma・Ureaplasma感染症の検討」と題して、順天堂大学感染制御科学菊池賢准教授との共同発表です。いままでク ラミジアと淋菌に関して大きく取り上げられてきましたが、実はそれ以上に蔓延し、性感染症を複雑化させている元凶として注目しています。クラミジアには有 効でもMycoplasmaやUreaplasmaには無効な抗生物質もあるため、治療薬の選択の上で大変重要な研究成果が得られました。
日本性感染症学会雑誌には昨年に続き2年連続、合計3通目の論文掲載となります。また、2007年以降学会での教育講演も2年連続で担当させていただいております。 今後も当院の研究が当院だけにとどまらず、広く医学会の発展、ひいては患者様の利益になるような研究を続けてまいります。